生理じゃないのに出血する不正出血
生理の予定日じゃないのに出血が……。そんな「不正出血」に、どう対処していますか?
ストレスなどで、たまたま生理かすれただけなら問題ないのですが、不正出血の原因はさまざまです。
病気のサインの場合もあるので、生理以外の出血が気になったときには、放置しないで婦人科で相談しましょう。
本当に心から感謝しております!
福岡県糸島郡 匿名希望 24歳
数年前に、「PCO(S):多嚢胞性卵巣症候群」と診断され、薬でしばらく治療し、一時期改善していました。
でも、不正出血が2007年の冬辺りから、時々あり、今年の5月から、1ヶ月間は毎日出血が続いていました。
時々吐き気や体調不良等の症状もあり、医師に診断してもらったところ、「無排卵の可能性がある」と言われました。
「排卵してかもしれないないなんて・・・」と、とても落ち込み、子供が産めなくなってしまったら・・・・と本当に悲しい気持ちになりました。
「マカサポートデラックス」をネットで見つける事ができ、多くの方の体験談を読んで、「これなら効きそう」と即注文しました。
なんと飲んだ翌日から、1ヶ月以上止まらなかった不正出血がなくなり、飲み始めて1ヶ月近くなった頃に、自然に生理がきました! その効き目に驚いた事と、本当に心から感謝しております!
同じように悲しい思いや、苦しんでいらっしゃる方にも是非試していただきたいですね!
いつもと違う生理の出血は不正出血かもしれません
不正出血とは、ひと言でいえば通常の生理以外の出血のこと。
ちょっとしたきっかけで予定日がずれるのはよくあることなので、予定日ぴったりに生理がこなくてもそれほど神経質になる必要はありませんが、目安として7日以上ずれたときは不正出血と考えます。
また、最初の2日は出血量が多くて、だんだん減ってくるような「いつもの出血パターン」と違うとき、出血が止まらないときには、背景にほかの原因がある可能性も考えて、早めに婦人科を受診しましょう。
いろいろな時期の出血があります
不正出血といっても、出血する時期はいろいろです。
生理が終わらずに、そのままだらだら続く感じの 出血もあれば、ちょうど生理と生理の中間くらいで出血するもの、生理が始まる直前あたりに、まるで予兆のように出血したりすることもあります。
だいたい、どのくらいの時期に出血したかによって、ある程度の原因が絞られる可能性もあるので、いつごろの出血なのかがわかるように書きとめておきましょう。
いろいろな場所で出血します
正常な生理は、子宮の内側にある内膜がはがれて体外に排出されることで起こりますが、不正出血ではいろいろな場所から出血します。
たとえば、腟の内側に傷や炎症があればそこから出血しますし、子宮の入り囗にできたポリープや子宮頸がん、子宮の内側にできた子宮筋腫、子宮内膜がん(体がん)、卵管に起こった子宮外妊娠からの出血など、いろいろな場所から出血します。
不正出血といっても、どこからの出血なのかは自分で判断することはできませんから、婦人科で診察を受けることが大切なのです。
不正出血のチェックポイント
不正出血が見逃せないのは、何らかの病気のサインである可能性があるからです。
すぐに治療しなくても大丈夫なものもありますが、20代~30代に増えている子宮頸がんで出血する場合もありますし、 40代後半になると「更年期だから生理不順」などと思い込んでいて子宮体がんの発見が遅れてしまう場合も。
出血する時期や状態によって、考えられる病気が異なるので、危険なサインを知っておきましょう。
●生理と生理の間の出血
いちばん多い不正出血のパターン
生理の始まった日から、次の生理の予定日のちょうど中間くらいの時期に、ごく少量の出血があることを「中間期出血」といいます。
不正出血のなかでもっとも多いのが、このパターン。
茶褐色の少量の出血が数日程度で治まる場合が多いのですが、なかには生理と同じくらいの出血の人も。
基礎体温をつけてみると、低温期から高温期へと移行する排卵の時期と一致します。
ホルモンの急激な変化による生理的な出血なので、婦人科を受診して原因となる病気が見つからなければ、様子をみることに。
ただし、あまり出血が長引くようなら、子宮体がんの危険性も考えられるので、子宮内膜の一部を採取して調べる体がん検査を行います。
チェックポイント
次の生理予定日から、14日ほど前に出血する
少量の出血が数日続くことが多い
体温をつけると排卵の時期と一致する
●生理の前に出血する
少量の出血のあと、本格的な生理に
これから生理が始まることを予告するかのように起こる出血は、中間期出血と同じように生理的なものである可能性が大。
ふだんの生理が同じようなパターンであれば、病的なものである可能性は低いと考えられますが、自己判断は危険です。
とくに、今まではなかったのに、初めて出血したような場合には、必ず婦人科でチェックを受けましょう。
チェックポイント
生理が始まる前に少量の出血がある
今まではなかったのに、初めて出血した
●生理がだらだらつづく
いつもと違うパターンの場合は要注意
いつもは7日くらいで終わる出血が止まらず、タラタラと長引く場合は、ホルモンの分泌異常や子宮筋腫などの良性の病気が考えられます。
ただし、年齢が30代後半になると悪性の病気のリスクが高くなるので、放置しないで早めに婦人科でチェックを受けましょう。
チェックポイント
生理の出血が7日を過ぎても続く
いつもの出血のパターンと違う
30代後半は悪性の可能性がアップ
●いろいろなタイミングの出血
生理前だったり、だらだら続いたり、不規則なパターン
生理が終わったと思ったら、再び出血したり生理がいつもより長く続いていいつが本当の生理なのかがわからないほど不規則になってしまう場合があります。
このパターンは、ストレスなどでホルモンのバランスがくずれているケースに多くみらます。
進学、就職、人事異動や引っ越しなど、急激な環境の変化がある時期に起こりやすい出血です。
ホルモン体温を記録して受診しましょう。
チェックポイント
不規則に出血する
進学や就職、人事異動など、環境の変化があった
基礎体温表が高温期と低温期に分かれない
●妊娠にまつわる出血
次の生理がくるあたりで出血する人が多い
妊娠初期はホルモンの状態が急激に変化するので、出血も起こりやすくなります。
妊娠初期の出血を生理と思い込んで、妊娠していることに気づかない場合もあるので要注意。
ふだんから生理不順の人は生理が遅れても、のんびり構えてしまいがちですが妊娠する可能性がゼロではない場合には、早めに妊娠のチェックを。
なかには子宮外妊娠や切迫流産による出血もあり、この場合は一刻も早く産婦人科にかかる必要があります。
チェックポイント
妊娠している可能性がある
生理の予定日が遅れている
●おりものに血がまじる
茶色やピンクのおりものになります
おりものの状態は、健康なときでも排卵のころ(次回生理予定日より14日ほど前)になると量が増えて排卵が終わったあとは少なくなるといった生理的な変化があります。
腟に雑菌が入り込んで炎症を起こすとおりものの量が増くえますが、ときには血が混じって茶色やピンク色になることも。
20代、30代の若い世代では子宮腟部びらん子宮頸管粘膜が腟のほうに露出(外反している)の人が多いためちょっとの刺激で出血することもあります。
また、子宮の入り囗にできる子宮頸がんでもおりものの量が増えたり血が混じったりすることがあるので注意。
チェックポイント
いつもと違ったパターンでおりものの量が増えた
おりものが茶色っぽいまたはピンク色
子宮頸がん検診を1年以上受けていない
●セックス後の出血
炎症や外傷の出血も考えられます
子宮の入り口に近い子宮頸部に、びらんや炎症、 ポリープ、子宮頸がんなどがあると,セックスで物理的に刺激されたあとに、そこから出血することが あります。
また、無理なセックスで外傷ができたときには、鮮血が出る場合があります。
チェックポイント
セックスをしたあとに出血がある
子宮頸がん検診を1年以上受けていない
●更年期の出血
さまざまな出血のパターンがあります。
45歳以降の更年期世代になると「生理が半年ないので閉経かと思ったら、忘れたころに生理がきた」という経験を持つ人は多いものです。
タラタラと生理が続いたと思ったら、何力月も止まって、また再開するなど、出血のパターンはさまざま.更年期になるとだれでも生理が不規則になってきますが、この年代以降にリスクの高くなる子宮体がんによる出血の可能性も否定できません。
生理不順と決めつける前に、子宮体がん検査を受けるようにしましょう。
チェックポイント
45歳以上で生理が不規則
出血パターンがパラパラ
子宮体がんの検査を受けたことがない
不正出血で考えられるおもな原因
子宮腟部びらん
びらんとは、ただれた状態のこと。
ただし、20 代~40代にみられる子宮腟部びらんのほとんどは、実際にただれているわけではなく、 子宮頸管粘膜が腟のほうに露出(外反)して、赤く見えるだけ。
仮性びらんといって、 生理的なものなので、とくに炎症などがなければ治療の必要はありません。
無症状の場合が多いのですが、露出しているために、セックスで出血したり、おりものに血が混ざった りすることもあります。
婦人科で内診したときに発見されることが多いようです。
子宮頸管ポリープ
子宮頸管ポリープとは、子宮頸部の細胞の一部が増殖してできた、根元に茎があるきのこのような形をしたもの。
子宮の入り口から 飛び出した状態でできています。
また、子宮内膜が増殖してポリープになるものもありま す。2~3mm程度のものか1cm以上ある 大きなものまで大きさはさまざまで、不正出血やセックスのあとの出血を起こします。
たいていは良性ですが、まれに悪性の場合もあるので、見つけたら切除するのが基本。
入院の必要はなく、外来で処置できます。
ホルモンバランスの乱れ
就職や引っ越しなど環境の変化があると、ストレスでホルモンバランスが乱れ、生理不順や不正出血を起こすことはよくあります。
生理をつかさどる司令塔は脳の視床下部にあ って、ストレスを感じると生理を起こすホルモンの分泌が乱れてしまうのが原因です。
ホルモン剤を使って生理周期を整える治療を 行いますが、ストレスが背景にある場合は、 休養や充分な睡眠などで解消することが不可欠です。
なお、避妊薬の低用量ピルには、 副効用として生理周期が整う作用もあるの で、主治医に相談を。
外陰部の出血
ショーツやナプキンに血がついていても、子宮からの出血とは限りません。
外陰部に腫瘍や傷ができていて、そこから出血する場合もあります。
腫瘍は良性のものと悪性のものがあるので、婦人科を受診しましょう。
乱暴なセックスで外陰部に傷ができる場合もあります。
腟炎・子宮頸管炎・STD
細菌やウイルスなどに感染して、腟や子宮頸管に炎症を起こし、出血しやすくなった状態です。
よくあるのは、疲れたり体力が低下したりしたときに起こるカンジダ腟炎。
また、 セックスによって感染するクラミジア、淋菌などのSTD(性感染症)の場合もあります。
炎症が腟から子宮頸管、子宮内膜から卵管 へと奥に進んでしまうと、将来的に不妊症になる可能性もあるため、婦人科で治療を。
カンジダは抗真菌剤、淋菌とクラミジアは抗生物質で治療します。
腟炎や子宮頸管炎 の治療中はセックスを控えましょう。
子宮筋腫
子宮筋腫とは、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍こぶ。
30代~50代の4、5人に1人 にあるといわれるほど頻度の高い病気です。
子宮の外側や筋層内にできると無症状の場合が多いのですが、子宮の内側にできると。
ごく小さなものでも過多月経や貧血、不正 出血を起こしやすくなります。
無症状なら様子をみますが、生理が長引いたり、不正出血や貧血、圧迫症状が出てきたりと、日常生活に支障が出る場合は治療します。
薬で人工的に閉経状態をつくる偽閉経療法のほか、腹腔鏡で筋腫だけを摘出する手術も増えています。
なお、避妊のために使われる低用量ピルや薬剤付加IUDには、生理の量が 減少する副効用が期待できるため処方する医師もいます。
子宮腺筋症
子宮腺筋症は、本来は子宮の内側にだけあるはずの子宮内膜組織が、何らかの原因で 子宮の筋層内にできてしまい、子宮全体が腫れる病気です。
月経過多や不正出血、激しい生理痛や下腹部痛を引き起こします。
薬物療法には、鎮痛剤、低用量ピル(一部 のピルは子宮内膜症に対し保険適応あり)、 黄体ホルモン製剤、生理を一定期間止める偽閉経療法などがあります。
子宮腺筋症は、 子宮筋腫のように筋腫だけを摘出することが困難なので、手術では子宮を摘出することが多いのですが、ごく一部の医療機関で は部分摘出も行っています。
子宮頸がん
子宮の入り口近く(子宮頸部)にできる悪性腫瘍です。
多くはセックスによるHPV(ヒトパピロ-マウイルス)の感染が原因。
コンドームを使わないセックスの経験があれば、だれでもかかる可能性があり、若い年代の間で増えています。
初期症状はほとんどありませんが、おりものの量が増えたり、セックスのあとに出血する場合もあります。
細胞診といって、子宮頸部から腟部の内側の細胞をこすり取って顕微鏡で調べる検査が、早期発見には有効です。
早期であれば、子宮頸部を円錐状にくりぬく手術(円錐切除術)で完治しますが、がんが進行している場合には子宮摘出が必要になります。
年に一度の子宮がん検診を受けることを忘れずに。
子宮体がん
子宮の内側をおおっている子宮内膜にできる悪性腫瘍です。
女性ホルモンであるエストロゲンの過剰分泌が発生に影響しているため、生理不順の人や、妊娠・出産経験のない人、肥満の人はハイリスクといわれます。
おもな初期症状である不正出血を見逃さないことが重要です。
40代~50代の更年期以降の女性に多くみられるため、生理不順と勘違いして発見が遅れる人が多いので要注意。 まれに20代~30代での発症も報告されています。
自治体が行う子宮がん検診には含まれないので、不正出血があったら自分で婦人科へ行きましょう。
子宮の奥から細胞を採取するため多少痛みはありますが、短時間で終わります。
早期発見なら子宮と卵巣を摘出するだけですが、進行すると周囲のリンパ節まで切除する必要があります。
切迫流産・切迫早産
流産や早産になりかけた状態です。
妊娠初期の出血に自己判断は禁物なので、まずは産科医や助産師に相談しましょう。
切迫流産は妊娠22週未満に子宮から出血があるもの。着床の際に起きた妊娠初期の出血が、 腟から外に出ると不正出血になります。
出血が少量で、超音波で胎芽(胎児になる前の状態)の心拍数が確認できれば安静にして様子をみますが、出血が多量で痛みを伴う場合には入院が必要になります。
一方、切迫早産は妊娠22週から37週未満に下腹部痛とともに出血するもの。
妊娠週数が少ないまま出産すると未熟児になり、NICU(新生児集中治療室)に入る必要があります。
できるだけ子宮内で育つよう陣痛を抑える薬などを使って、安静を保ちます。
子宮外妊娠
受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠が成立しますが、卵管が詰まっているなど何らかの支障があると、受精卵がスムーズに移動せずに、卵管など子宮以外の場所で着床してしまいます。
これが子宮外妊娠です。狭い卵管内で受精卵が育ってしまうと、卵管が破裂して大量出血を起こします。
子宮外妊娠だと、妊娠検査薬で陽性と出ても、超音波検査では子宮内に受精卵が確認できません。
この場合、緊急手術で受精卵を取り除く必要があります。